地域防災力向上フォーラムの様子
3月23日(木)18:00~20:00、(一社)近畿建設協会の支援による「坂の多い都心のバリアフリー作戦」の一環、北大江連合振興町会・北大江地域活動協議会との共催で、北大江地域防災力向上フォーラム「マンション・地域~助け合いを学ぶ~Ⅲ」を、エルおおさかで開催しました。
今年のテーマは被災者と避難所の情報伝達です。
前半では、兵庫県立大学の紅谷昇平先生から、情報伝達の重要性や情報伝達のポイント、情報を正しく理解することの難しさ、正しく判断するための備えなどのお話を頂きました。
色々な情報がなかなか行動に結びつかない現実や、災害時の不安・不満を和らげるためには、信頼できる情報が随時提供されるされることが重要だということなど、後半のイメージトレーニングに結びつく内容を例をあげながら教えていただきました。
有象無象の情報が一気に入ってくる災害時には、情報をそろえてから判断しようとすると破綻してしまうので、次の行動に結びつく情報を選択して判断できるよう、訓練によって情報整理判断の神経回路をつくっておく必要があるそうです。
後半では、新旧約10のマンションからの約20人、地区内企業からの約10人に地区外からの参加者も交え、主にマンション住民の「マンション」グループ2テーブル、主に企業からの参加者の「ビル」グループ1テーブル、主に旧来からの住民の「避難所」グループ2テーブルの5グループに分かれ、被災者と災害時避難所との情報伝達のイメージトレーニングをしました。
最初に、地域活動協議会が昨年7月に作成した北大江地域災害対応マップに、自分の住んでいる場所や働いている場所を書き込んで自己紹介しました。
本番の第1ステップでは、まず「マンション」「ビル」「避難所」のそれぞれに準備した「出来事カード」を引いて、「支援を求めること」「自力で対処すること」「対処しないこと」「マンション・ビルに伝えること」などに仕分けし、次に「支援を求めること」と「マンション・ビルに伝えること」に仕分けしたことを「連絡シート」に記入し、該当するグループに伝達しました。
第2ステップでは、伝達を受けたことを含めて、仕分けし、連絡すべきことを連絡シートに記入し、該当するグループに伝達しました。
第3ステップも、第2ステップと同じことを繰り返しましたが、これにより、一旦伝えたことへの回答を確認することができました。
参加いただいた中央区役所、中央消防署、東警察署等の方には、各グループを廻り、質問を受けたり、助言をしたりして頂きましたが、「避難所」グループからの「支援を求める」連絡シートに、連絡シートで回答して頂くこともできました。
ふり返りでは、各グループから進行役と参加者が印象に残ったことを発表しました。
最後に、紅谷先生から講評をいただきましたが、情報整理・判断の回路をつくるトレーニングとしてよいトレーニングなのでさらに充実していくよう助言いただきました。
また中央消防署から、連絡カードに消防署への支援要請があったが、大災害時には支援要請に対処できないことをあらかじめ周知しておいてほしいという助言がありました。
地域活動協議会、連合振興町会、まちづくり実行委員会では、今回の成果を今年8月に予定している災害時避難所実習に活かし、地区の防災力を高めていきたいと考えています。
| 固定リンク
コメント